なかみ・みづきの灰だらけ資料庫(書庫)

~仲見満月が言葉を折る灰色の部屋~

亡くなった学生の「死亡除籍」と報道問題について~座間事件の「…在籍大学も憤り 「死亡除籍」に母ショック」(日刊スポーツ)ほか)~

<本記事の内容>

  • 1.はじめに
  • 2.亡くなった学生の大学における「死亡除籍」について
  • 3.座間事件の被害者と遺族のことに関する報道問題について
    •  3-1.西日本新聞での状況と一部の報道機関の状態
    •  3-2.座間事件が報道され続けることの問題
  • 4.最後に

1.はじめに

今回は、神奈川県座間市の集合住宅の部屋で、男女合わせた9人の遺体が見つかった事件について、少々、思うところがありました。事件の詳細については、現在進行形で報道されていますが、ここでは詳しく触れないことに致します。理由は、後術致します。

 

本題に行く前に、申し上げたいことがございます。

 

亡くなられた皆様、そしてご遺族の皆さまにつきましては、本記事は大変不愉快で、不謹慎な内容を取り扱うことになりますこと、心より申し訳なく、心苦しく感じております。大変、申し訳ございません。それでも、お伝えしたいことがあって、しばらく悩みましたが、本記事を書くことに致しました。

 

本記事の話題は、タイトルのとおり、大学における「死亡除籍」、および今回の苛烈と私が感じる報道問題について、です。前者については、メインブログとテーマとして、密接に関係していると考えましたが、色々と考えるところがあり、こちらに書くことに致しました。後者の話題は、亡くなった学生の方の経緯、および、そのことから、ご遺族の方が実名や顔写真の報道をしないで欲しいと報道関係者に対して、要請する文書を出したにも拘わらず、報道が続いていることに対する危機感をお伝え致します。

 

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同人活動の再開とハロウィンと

文学フリマコミティア、通販などで購入した同人誌をマイペースに読みながら、一方で、来月5日の学園祭内での同人誌即売会の準備をしております。

 

同人誌や同人グッズを買う=一般参加者と、売る側=サークル出展者として、両方を意識が行ったり、来たりしています。思いきって、「本日のお品書き」をコンビニでA3カラーでプリントして来ました。

 

先日、店舗が広めの100円ショップに値札印刷用のケント紙を買いに行ったら、ハロウィン用品と、防寒グッズが出ていました。秋のイベントは、規定を守れば、コスプレオッケイだと思い出し、ウィッグに手を伸ばしました。開封せず、頭の上に持ち上げて、サイズを確認するも、入らなさそうでした…。むしろ、防寒グッズの手袋やスリッパのほうが、入りやすく、コスプレに使えそうな予感がしています…。自宅にケモミミっぽい、衣類があったので、合わせてみようかと検討しています。


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今回の同人活動は、私にとっては再開に当たります。あちこちで書いていますが、メインブログで書いたテーマについて、マンガシリーズで同人誌にしていた時期がありました。「お手伝い」みたいなもんでしたが、デッサンの練習や、Adobeの機能制限版の画像加工ソフトの使い方を教えてもらったり、楽しかったです。

 

そのうち、研究室の雑務と、原稿作業のダブルパンチで、首と肩のこりが悪化。今の四肢の調子よりはマシでしたが、指先まで鈍痛が出てきてしまい、ペットボトルも開けづらい状態になってしまいました。それで、同人活動からは抜けました。

 

それから、時は経ち、投稿論文を書いたり、WEBライターの文章の書き方を本で勉強したり、「書き物のお仕事、くださーい!」と言って仕事を一緒にしようと言って下さったところが見つかったり、いろいろとありました。が、夏の論文執筆あたりで、四肢の調子を崩し、精神状態も乱高下がひどく、方々にご迷惑をおかけする結果となりました…。

 

同時期に、プライペートでの親族関係も変化したことから、書けなくなった原稿もありました…。本当に、担当者の方には、ごめんなさい、とお詫びいたします。

 

申し訳なさと共に、「自分で唯一、今はできそうな、書くことで糧を得ることが、難しくなったよ、わーん!」と、自身の不摂生さを悔いました。

 

その一方で、「いっそのこと、このまま、治療しなければ、自由に動き回れなくなる。身体は固くて、そういや、院生時代の武道有段者の先輩には、水中歩行から始めんとあかんくらいやで!このままだと、40代で寝たきり覚悟やな!と呆れられたんだった」と思い、だいぶ、自暴自棄になっております。

 

食事の回数は減るわ、入浴は数日に一回になるわで、生活が荒れて、更新スピードは落ちながらも、書くことがやめられず、場所は note.muにも広げました。note.muでは、ブログのような使い方をしながら、そこに載せたものを電子書籍のように販売したり、個人誌として紙媒体に出力して、イベントで販売したりする方々を見かけました。

 

冒頭の買う側として行った同人誌即売会で、サークル参加されていた方にも、note.mu   で書いたものを冊子にして、販売されていた方がおられました。買わせて頂いた後、フォローしてみたら、「手作り品販売専門メルカリ」(ECサイト)みたいなネットショッブ

で、通販ページをお持ちになり、冊子を販売されている方も、ちらほら、見かけました。

 

note.muを介して、私は同人誌、それに近いリトルプレスやZINEというものへの広がりを新たに認知したのです。それが10月に入ってからの出来事。紙冊子を作ること、それを通じた広がりに対し、ワクワクしてしまい、結局、同人誌の世界に帰ってきてしまいました。

 

今後、どのくらい続けるか、あるいは通販はするのか、など、検討はしておりますが、健康面のこともあって、どこまで行けるかは、まったく、不明です。それでも、読んでくださる方々に何かを届けられれば、幸いです。

 

そういうことを、スコシ、考えてました。

【レビュー #文フリ #小説】『夜半過ぎの郵便屋さん』ほか

先日の文学フリマ(文章ジャンルオンリーの同人誌即売会)、皆さま、大変お疲れさまでした。少しずつ、読み進めさせて頂いておりまして、こちらのブログでまた紹介していけたら、と考えております。

 

さて、今回はブースにお邪魔しました、サークル「夜半過ぎの郵便屋」さんで、買わせて頂き、拝読しました2作品の感想を書いていきたいと思います。どちらも、短編に当たる小説です。

 

◆紹介

1.『夜半過ぎの郵便屋さん』

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(画像出典:https://c.bunfree.net/p/osaka05/7341)

 

奥付によると、今年3月の発行。全74ページ、300円。その他の詳細情報は、こちら:
c.bunfree.net

 

<内容>

24時を過ぎたころ、オープンする郵便局がありました。そこには、「訳あって」渡せない手紙を預かり、差出人を思い出した人が手紙を受け取りに来訪する、不思議な場所。そこへ、ある晩に「ツヅリ」と局員から呼ばれる子どもが訪れます。ツヅリは、郵便局を訪れる様々な人々を観察し、時に手紙を預ける手助けを行い、窓口の奥に山型に積まれた手紙をいくつか手に取り、黙読することもあります。

 

ツヅリは思う。ここに預けられた手紙は、果たして受け取りに来訪する人物はいるのだろうか。これは、直接渡せなくなった手紙を預かり、保管しておき、届け先の人を待つ手紙を見守る、局員とある子どもの物語。

 

<感想>

見た目は、薄い文庫くらいの大きさで、74ページ。文の大きさと字組みは、大きめで密度が少し高い印象を受けました。

 

数時間ほどで読めるかな?と思いましたが、購入直後から読み始めて、2日ほどかかりました。舞台と主要登場人物右は固定されているんですが、手紙を預けに来る人物たちが個性豊かだったり、事情を抱えてそうな雰囲気を持っていたり、 ある意味、読者視点となるツヅリの心情や行動を追うのに、何度も半ページずつくらい、戻ってはじっくり読みました。そうやって、噛んで味を出しながら、物語の世界に浸る読み方を私はしておりました。

 

『夜半過ぎの郵便屋さん』というタイトルのためか、終盤は夜が明けた後のシーンも少し、書かれていました。主要人物と郵便局の存在がどのようなものか、ここで明かされ、ラストを迎えたという、しっかりした話の運びになっております。

 

 

2.『灯の海に、幕が下りる』

 

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 (画像出典:https://c.bunfree.net/p/osaka05/8815)

 

A5判サイズのコピー本で、「第6回テキレボ公式アンソロジー「祭」参加作品」だったようです。横書きで、間の取り方は、ブログの小説のような文字組みの印象を受けました。

  

 

<内容>

ある国の村で、催された祭り。その祭りで、青年のアルミスと博士が再会するところから、物語は始まります。照明は落とされ、やがて示し合わせたように、どこからか一人の少女が姿を見せ、光を灯した灯篭を持ち込みます。アルミスと博士は、祭りを話題に会話を重ねるうち、2人の旧知の「将軍」が登場。将軍は、今回の祭りは戦争が終わり、その犠牲となった人たちを弔う意味の強いものだと、2人に説明します。話の展開とともに、アルミスと博士の姿は消え、やがて祭りに残った将軍は、2つの灯篭を眺め、夜の幕が下りるのでした。

 

<感想>

数時間で読了できる長さですが、物語の進行とともに、主要人物達の正体が少しずつ明かされていき、読者を飽きさせません。前半の登場人物たちの会話は、一行空けるような間がありませんが、祭りの進行や将軍の登場に向かううち、行間が空くようになり、物語の時系列についても、誰が回想しているシーンか、文章の形式で分かるようになています。

 

人物の正体ですが、まず、アルミスが舞台のどんな存在であったか、博士との会話から明かされます。からだの一部にひびが入っているよな描写がありますが、それを平然と祭りの様子を眺めながら、博士に返答するアルミスの様子は、それそのものが人間離れした彼の存在を物語っています。

 

中盤から出てくる将軍が2人に見つけられ、3人で会話が進みますが、終盤でアルミスと博士は続く祭りを後に、群衆を離れまてゆきます。その場に残った将軍の手は、「魂を送る祭囃子」が寂しげなことに気づきます。そこに2つの灯篭が目に入る将軍は、戦争にまつわる「悲しい」回想に浸るのでした。終盤の将軍の回想で、やっと2人が先に祭りを去った理由が明かされ、この物語の幕引きにふさわしい表現となっていました。

 

 

3.最後に

今回、拝読しました作品は、最後に登場人物達の正体、結末が明かされるという展開になっていました。『夜半過ぎの郵便屋さん』のほうは、特に、途中で登場する情報を拾ったり、ページを戻って確かめたりしながら、丁寧に読み進めていたこともあって、市クライマックスで手紙を受け取りに来た人の登場には、ちょっと、泣きそうになりました。

 

こちらの2作を置いておられたサークル「夜の郵便屋」さんの作品は、他にもいくつかありまして、今回の文学フリでは、

c.bunfree.net

c.bunfree.net

の2作を買い逃してしまいました。

 

次回の新刊を楽しみにするとともに、上記2作品も読めることを楽しみにしております。

 

素敵な物語を生んでくださって、能西都さま、ありがとうございました。

 

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